LEXAR NM790 というSSDがどうやら蝉族かもしれないという噂。楽天で購入してみましたが果たして…?!
はじめに
先日、LIFEBOOK U9313/MXというノートPCを購入しました。本体の軽さや縦の解像度など、使っていてかなりのお気に入りです。
しかし、搭載されているSSDが256GBと少なく、結局換装するなら再度セットアップするのはめんどいので早く買ってしまおうということで、新しいSSDを購入することにしました。
購入にあたり、気になったポイントが2つ
それに加え、話題性を加味してSSDの選定を行うことにしました
SSD選定基準
SSDを購入するにあたって、数多の選択肢から何を重視して購入するかを述べたいと思います。
その1: 大きめの容量
まず初めに、LIFEBOOK U9313はSSDに使用できるスロットがM.2 1つしかありません。よって、そのドライブをシステム用とデータ用両方で使用していかなければなりません。
ちなみに、今まで使用していたThinkPad E495はSATAの2.5インチドライブを搭載できたので、2.5インチ側にデータドライブを増設することができました。今回は足らなくなったら増設というわけにはいかないので慎重に容量を決める必要があるのです。
と考えると、最低でも1TBぐらいは欲しいよなといったところ…
その2: PCIe 4.0 x4接続
前回記事 でもベンチマークをとって紹介しましたが、LIFEBOOK U9313/MXはPCIe 4.0 x4な接続に対応していますので、読み書きともにかなりの速度が出ます。実際の利用で違いが体験できるかは不明ですが、速度が出るなら出るでちゃんとした性能の出るSSDを積みたいところです。(ぶっちゃけ自分にとっての利点はベンチマーク見てニヤニヤできる程度かなと思う。)
その3: 話題性
話題性ということで、今回は「蝉族」と呼ばれているSSDに挑戦もしてみたいと思っています。
SSD候補
というわけで候補に挙がったSSDはこちら
Lexar NM790 2TB
Amazonのセールで15,979円(2024年 スマイルSALE。終了しました)!2TBの価格とは思えない安さですね。
「レキサー」ってなんかもっと硬派なメモリーカードとかの商品を出していた気がするのですが…?と思ったらブランドは中国のLongsysという会社に売られていて、名前は同じでも中身はだいぶ変わってしまっているようですね。販売はあの「SUNEAST」で知られる「旭東エレクトロニクス」です。
SUNEASTのディスクが突然見えなくなる問題、サポートに聞いてみた。交換対応になるか
— おはよう君 (@ohayoyogi) 2022年6月1日
以前SUNEASTのSSDを購入したら故障からの交換対応になって、まあ壊れやすいのかなというイメージはあります。交換対応は爆速だったのでそういう意味ではいい印象ではあるのですが。
で、なぜそんなSSDを選ぶのか?というとそれは「蝉族」と呼ばれるSSDに見られる安さに見合わない性能にあります。このSSDも15kという安さにして2TBで読み込み速度は最大7400MB/sをうたっています。そしてこのNM790というSSDも「蝉族なのではないか?」というウワサがあり、候補に挙がったわけです。
KIOXIA EXCERIA PRO 1TB
Amazonのセールで10,780円(2024年 スマイルSALE。終了しました)!
対抗馬としてあがったのが、KIOXIAのEXCERIA PROです。実は以前、コレのPCIe 3.0のモデルである「EXCERIA PLUS G2」というSSDを開発機として使用しているゲーミングPC G5用に購入しています。
以前もセールで9,880円と、約10,000円のSSDでしたが、前のモデルが「PCIe 3.0」接続であるのに対し、コチラは「PCIe 4.0」とパワーアップしています。また読み込み速度も最大7300MB/sとメチャ速な感じですね。
選択肢①のSUNEASTに比べて、コチラのKIOXIA EXCERIAシリーズは開発用PCでも無問題でお世話になっているのもあり、イメージは良いです。
購入したもの: Lexar NM790 2TB
というわけで、蝉族疑惑のある「Lexar NM790」を購入することとしました。正直なところ、蝉族を買いたいというのが念頭にあって、ほかの候補を探したのは買う理由を探していたというのが近いのかなと思います。まぁとはいっても容量2倍で価格1.5倍というところなので、EXCERIA PROを買っても十分コスパはいいんじゃないの?とは思います(あまり蝉族購入の背中を押すことにはならなかった)。
写真
LIFEBOOK U9313/MX に装着
まずは本体裏側にあるネジを外します。プラスドライバーがあれば全部外せます。
デフォで刺さっているSSD(WD SN740)を抜きます。このネジ、小さくて本体のネジを外すときに使用していたドライバーでは合わず、セリアの精密ドライバーで開けました(なんでやねん)
しかし、SN740って片面実装なのか。どこかで重宝しそうだしとっておこう・・・
あとは戻すだけです。
ベンチマーク
というわけで、さっそくベンチマークをとってみました。OSが入っているディスクなので、ディスクの性能を出し切れたわけではないですがこのような結果になりました。
ムムッ・・・普通に早いぞ!購入当初搭載されていたSSD「WD SN740」と比べて も遜色ない性能!というかシーケンシャルは断然NM790の方が早いですね!
ただ、繰り返しベンチマークをとっていくと段々結果が悪くなっていくという・・・(なぜ・・・)
まぁベンチマークは腐るほどほかの人が取ってると思うので、それを参考にして皆さんも購入するかを判断してください。
自分のベンチマークはうまく換装できているかをチェックしたいのが主ですので・・・(そもそもあまりベンチマークと実用での快適さはマッチしないイメージもあるけど)
Lexar NM790は蝉族なのか?
15kという破格にして、雑に取り付けただけでシーケンシャルリード 7000MB/s が出てしまうこの「Lexar NM790」、果たして蝉族だったのでしょうか?
蝉族の特徴として、まずはコントローラーにMaxioという会社のチップが使われていることがありそうです。それではさっそくNM790のチップの確認といきましょう。(ラベルをベリベリはがしながら)
なお、このラベルは放熱シートを兼ねているようなので剝がさないほうがいいかも。そして保証が使えなくなっても私は責任をとれませんのでマネしないでください。
チップには「Maxio MAP1602A-F3C」と「Longsys RY18TAA1442512G」の2種類がありました。
コントローラは蝉族として定番のMaxio MAP1602Aというところのものが使われているようですが、NANDについては型番からはどういうものかわかりませんでした。
ですので、ソフト的にどう認識されているのかを見るために、Maxioのソフト「maxio nvme fid」を使って確認しました。
v0.34a OS: 10.0 build 22621 Drive : 0(NVME) Scsi : 0 Driver : W10 Model : Lexar SSD NM790 2TB Fw : 11296 HMB : 32768 - 32768 KB (Enabled, 0 M) Size : 1953514 MB [2048.4 GB] LBA Size: 512 AdminCmd: 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x06 0x08 0x09 0x0A 0x0C 0x10 0x11 0x14 0x80 0x81 0x82 0x84 0xC1 0xC2 I/O Cmd : 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x08 0x09 Firmware id string[0C0] : MKSSD_100000000112963100,Apr 6 2023,21:26:01,MAP1602,1SSYBA4C Project id string[080] : r:/1602-YMTC-X3-9070-SVN08705-Retail-SVN11296 Controller : MAP1602 NAND string : CYAxxTE1B1xC3B List may not be complete Ch0CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die Ch1CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die Ch2CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die Ch3CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die
結果、YMTCの232層NANDということがわかり、晴れてこのSSDは蝉族と呼ばれるSSDと言ってもいいのではないかという結論に至りました。
しかし、「今回購入したこのロットがたまたま蝉族であった」という説は否定できませんので、あくまで「NM790には蝉族かもしれない」というウワサ程度と考えていただいて、購入する際はガチャであることを念頭に置いていただければと思います。
終わりに
というわけで、今回LIFEBOOK U9313/MXで使用するSSDを購入・換装したわけですが、Lexar NM790の耐久性などは未知数ながら、読み書き性能から推し量れるポテンシャルには期待を持てるコスパの良い買い物だったのではないかなと思います。
そして、この記事書いててやはり思うのは、SSD故障で環境全ロスは怖いので、こういうNVMe一本しか積めないノートパソコンで冒険するものじゃないなということです。デスクトップPC上で「消えてもいいデータを置く場所(ゲーム用のドライブとか、キャッシュ置き場とか)」として使うのが安牌なのかなとは思いますね。
まぁ信頼のあるものを買っても壊れるものは壊れるし、きちんとバックアップ取って安全にかつお得に運用していけたらいいかなと個人的には考えております。
そして最後に、自分の記事を書くスピードの遅さに絶望しました。セール中に書き始めたのにもうセール終わっちゃってるしw